この章では、Pythonの条件分岐を使っていこうと思います。4章のまとめでも少し話しましたが、今までの「変数」、「ループ処理(for)」に加え、本章の「条件分岐(if)」が使えると、簡単なデータ処理はできるようになります!
条件分岐もプログラミングにおいて大切な要素なので、本章でしっかりと勉強していきましょう!
1.条件分岐って何?
条件分岐とは、ある条件を満たす時と満たさない時で処理を分ける方法です。条件分岐も、ループ処理同様、実際に動かしてみた方が分かりやすいので、さっそくコードを書いていきましょう!
2.条件分岐を使ってみよう
まずは下のコードを「spyder」に入力し、実行してみてください。
number = 3 if number > 5: print('5より大きい数字です') else: print('5以下の数字です')
すると、「5以下の数字です」と出力されたと思います。このコードでは、numberという変数が5より大きければ「5より大きい数字です」と出力し、それ以外なら「5以下の数字です」と出力するという処理を行っています。
では、詳しく説明していきますね。
まず、1行目は3章の「変数」で勉強したところなので、皆さん理解できると思います!numberという変数に数字の3を入れるという処理ですね。
次に2行目以降ですが、Pythonの条件分岐の書き方は、基本的に以下のような形で書きます。(ちなみに、ループ処理同様、最後の「:」を忘れやすいので注意!)
上の図と、今回のコードを見比べてみましょう。
if number > 5: print('5より大きい数字です') else: print('5以下の数字です')
今回の条件は、「number > 5」の部分ですね。これは、「numberが5よりも大きい」という条件になります。ちなみに、条件として、「等しい」の場合「=」と書き、「小さい」の場合、「<」と書きます。
この条件のことを「比較演算子」といいます。基本的な比較演算子を下の表にまとめておきますね。(ほかにもいろいろありますが、基本的に以下が使えれば問題ないです。)
比較演算子 | 意味 |
x == y | x と y が等しい |
x != y | x と y が等しくない |
x > y | x は y よりも大きい |
x < y | x は y よりも小さい |
x >= y | x は y と等しいか大きい |
x <= y | x は y と等しいか小さい |
さて、あとは「else」の解説です。「else」は「if」とセットで使い、「ifの条件に当てはまらなかった条件」という意味になります。つまり今回のケースでは、「numberが5と等しいまたは小さい」という意味になります。
では、確認の意味も込めて先ほどのコードで、numberに5より大きい数字を入れてもう一度実行してみましょう!
すると、しっかりと「5より大きい数字です」と出力されたと思います!これで、条件分岐の基礎はおさえられました!
3.複数の条件分岐を使ってみよう
さて、先ほどまでは「条件に当てはまるものとそれ以外」で条件分岐を行いましたが、実は複数分岐させることもできます!では、そのやり方を説明していきます。今回は、形を先に解説しますね。下の図を見てください。
複数分岐には、上の図のように「elif」を使用します。少し複雑に見えるかもしれませんが、要は「上から順番に条件が当てはまるものを探しているだけ」ですので、そこまで難しく考えなくて大丈夫です!
では、詳しく解説しますね。以下の手順をイメージしてもらえるとわかりやすいと思います。
①「if」の条件に当てはまった場合は、「処理1」を行い、そこで条件分岐は終了です。
②「if」に当てはまらなかった場合のみ、次の「elif」の条件を確認し、当てはまった場合は「処理2」を行い、条件分岐終了です。
③「elif」にも当てはまらなかった場合は、最後の「処理3」を行い条件分岐終了となります。
ちなみに、「elif」はいくつでも設定できますので、条件分岐をたくさん増やしたい場合は「elif」を条件分用意しましょう。
では、実際にコードを動かして、動作を確認していきましょう!
下のコードを実行してください。
number = 3 if number > 6: print('6より大きい数字です') elif number > 4: print('4~6の数字です(4を含まない)') elif number > 2: print('2~4の数字です(2を含まない)') else: print('2以下の数字です')
すると、「2~4の数字です(2を含まない)」と出力されたと思います。上から順に条件を確認していくと、「number > 2」のところで条件を満たすのがわかりますね。
このように、「elif」がいくつ増えても、上から順に条件を確認していくだけなので、基本は変わりません!
4.まとめ
今回は、「if」を用いた「条件分岐」について解説しました。条件分岐の基本的な形は、下のような形で、上から順に条件を確認していくだけでしたね!
if 条件1: 処理1 elif 条件2: 処理2 else: 処理3
これで、プログラミングの基礎となる「変数」、「ループ処理」、「条件分岐」について理解できたと思います!次回はPythonでの「計算」について解説したいと思います。
また、このサイトでは初心者の方向けに「プログラミングのお勧め学習法」も紹介していますので、気になった方はそちらもご覧いただけると幸いです。
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